アジア・アフリカ地域研究研究科アフリカ地域研究専攻 アフリカ地域研究資料センター
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タンザニアの農村生活を垣間見て(近藤 史)

私は2000年2月からタンザニアの農村へ一年間のフィールドワークに出かけた。アフリカへ行くのは初めてだった。出発前に村の様子を自分なりに想像していたが、現実は予想と大違いだった。工業製品の普及をはじめ、まだ色濃く残っているだろうとおもっていた伝統的な暮らしのイメージから村の生活がはなれてきていることに驚いた。

村ではどこの家でも、食器や調理道具はアルミ、プラスチック、ほうろう製のものがほとんどだったし、水浴びや洗濯につかう固形せっけんを備えていた。私が訪ねると必ず、とっておきのガラスや陶器の食器を出してきて、砂糖たっぷりのチャイや、ウガリをごちそうしてくれた。(ホスピタリティー溢れる彼らのもてなしを断れずに、…キロも太った私としては、ちょっと苦笑いをともなう思い出ですが。)
baobab
そして彼らは、意外なことにけっこうまじめなキリスト教徒(一部、イスラム教徒)だった。日曜日は教会で3時間におよぶ礼拝。信心深くない私は礼拝が嫌いだったけれど、仲良しのおばちゃんたちにたしなめられて、仕方がないのでひと月に1、2回くらいは礼拝に行くことにしていた。ところがある日、礼拝の途中で眠ってしまい隣に座っていたおばちゃんに怒られた。反省した私は、彼らに満足してもらいつつ自分は休息するために、礼拝の最後の数十分だけ教会へ行くという方法をあみだした。礼拝の終盤、人々が最前列へ行って御寄進する場面がある。このときにいるだけで、色違いは目立つので、誰もが「今日は史が礼拝に来ている」とわかってくれるのだ。それ以来、朝は喫茶店でミルク入りのチャイとチャパティ-を食べてのんびりし、礼拝中は目をさまし、礼拝が終われば教会のそばの市で仲良しの人たちとおしゃべりや買い物を楽しみ、文句なしの日曜日を送れるようになった。

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